コロナ闘病日記

夫婦でコロナ共倒れとなった2週間の日記

Day 15

8月14日

西城秀樹の豪快な夢を見て起きた。


★夫は昨日昼寝を3時間くらいしてしまったおかげで
夜中3時まで眠れず起きていたそう。
今朝は9時近くまで寝ていた。

★朝
夫36.4
わたし 36.3


★夫の会社のユウタくんからLINEあり、
ユウタくんの同居のご家族がコロナ疑いで検査中とのこと。
もし陽性なら濃厚接触者になるって。
誰がどこで感染してもおかしくないな東京。
ご家族、感染していないといいけどな。

★いよいよ明日から仕事に復帰する予定の夫。
ストレッチをよくしておこうと2人であちこち伸ばしてみる。
体が固まっているな~
夫が足がなかなか動かないと言っている。


★従姉妹のMちゃんにLINE
「先日はポカリスエットをありがとう、おかげで2人ともよくなりました」

★わたしのバイト先の友人や両親、兄弟たちにも次々と
「わたしも夫も元気になりました。」と報告のLINEを入れる。
なんと嬉しい報告!
久しぶりの朗報!
from わたし to エビバディ!ヒャッホウ


★昼に何を食べたいか訊くと
吉野家の牛丼が食べたい」と言う夫。
吉牛なんて何年ぶりかな。
10年食べてないかも。
長芋の味噌汁だけ作っておいて
並盛2つをテイクアウト。
おいしかった。
が、この量を食べ切るのにかなり時間がかかった。
夫はやはり味がよくわからないと言う。
そんなんじゃつまらないだろうな、かわいそうに。
せっかくの吉牛だったのにね。

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ハウス食品へメール
「コロナの自宅療養中、友人が送ってきてくれたフルーチェにとても救われました。体調不良の時に不足しがちなタンパク質も楽にとれてとてもよかったです。」


★血圧
夫 87-133
上がこんなに高くなっちゃってる。
この頃高めで気になっていたけど
ほんとにちゃんと減塩した方がいいな。
夫も「この高さは初めてだ」と言っている。
元々低血圧な人だったのに。

わたし 54-87
夫の下とわたしの上が同じ数字だね。




★夕方 夫宛に 保健所からの連絡あり

熱も平熱を保っているし、体調も安定しているので
これで自宅療養が終わりです。

ありがとうございました。と電話を切る。

これで、明日から仕事に行けるね。

(昨日 背中の痛みでロキソプロフェンを飲んだことを伝え忘れていた…
これを伝えていたら その場で自宅療養期間がまた延長されていたかもしれない)


ハウス食品から返信のメール。
関係各所にお知らせくださったとか。
これからもご愛顧お願いしますと。
もちろんですよ。
フルーチェ買い続けるよ。


★保健所からの電話連絡のほんの1-2時間後、
急に右の背中まで痛くなってきた…と言う夫。
昨日痛かった左側は今何でもないらしい。
10分ほど右側の背中をマッサージをする。


★夫、熱を測ってみたら、37.5℃…!!
え!!なんで!!なんで!!


★すぐにコロナ患者フォローアップセンターに連絡
「ここでは判断つきかねる。保健所へ連絡を」とのこと。

数時間前連絡をくれた保健所の電話番号へかけてみる。
保健師さん「じゃあ…療養期間延長…しましょうか…」
と言われ そのようにしてもらった方がいいと思って聞いていたら
聞き取れなかった夫が「えっ」と言った。

保健師さんは それを「えっ、(それは困る)」と捉えたようで
「うーん、やはり今日で自宅療養は終わりとします。」と伝えてきた。
こんな体調では明日だってもしかすると明後日だってお休みせねばならんだろうに
自宅療養期間が終わるってことは傷病手当も今日までということになっちゃうんだぞ。
「月曜日まで待って、熱が続いているようなら発熱外来を受診してください」と伝えられる。

今思えばわたしが電話を代わって、やはり療養期間延長をお願いしますと言えばよかったんだ…


★URさんとKYさんにこのことを相談
「自宅療養期間は延長してもらった方がいい」
やはりそうだよね、このことはまた月曜日になったら保健所へ連絡してお願いしてみようと思う。
ウエーン


★夕方6時
夫、右の肩、胸、背中 痛みが強い、寒気、
37.5℃、
パルスオキシメーター95% 心拍131
(95て家では初めてだね!)


ミキサーを引っ張り出しバナナジュースを作り、ロキソプロフェンと胃薬をバナナジュースで飲ませる。
全部飲んでね。薬飲むための食事代わりなんだからね。


★夫、会社の人に明日の出勤は無理そうだと伝える。
ユウタくんは今日夜勤の予定とのことでまだ寝ているだろうから後で連絡しようということになる。

明日は2週間ぶりの弁当づくりか~ 参ったな、ははは、なんて笑ってたのにね。さっきまでね。
急転直下。
ここまでしつこいヤツだとは思わなかったよコロナ。



★夫、寒がるので長袖・長ズボンに着替えさせ布団を足す

★パルスオキシメーター再度測る 91% 心拍78


★昼間送ったわたしからの「2人とも元気になりました」のLINEを読んだ人たちからパラリパラリと届く
「よかったね!」「おめでとう!」
などのメッセージに返事ができぬままググるわたし
「背中 胸の痛み 心臓」

バッグの中にわたしと夫の財布、マスク、夫のお薬手帳を入れ
玄関を片づけておく。
救急隊員が来た時すぐ対応できるように。
でも心臓じゃありませんように。


★夫会社のユウタくんのご家族がコロナ陽性と診断されたことが会社のLINEで知らされる。
ユウタくんも濃厚接触者となり仕事を休むことに。
阿鼻叫喚。なんということだ!!
もう泣きたい。



★今日感染者は5094名とまた最多を更新したらしい。


★陽性連絡が来てから保健所とやり取りをすることなど、ユウタくんはどうしてよいかわからないと言うので
教えてあげて欲しいと夫に頼まれ
LINEでユウタくんに きっと明日あたり保健所から連絡があるよと伝える。
濃厚接触者の検査についてもその時に聞いた方がよいことも。

ほんとうは、要り用なものがあれば届けてあげたいと思ったけど
夫がこうなってしまった今、
わたしも迂闊に外に出たりしない方がいいかもしれないと思い、申し出ることが出来なかった。
ユウタくんはこちらが発熱した時すぐに検査キットを届けてくれたのにね…ごめんね。



★実家の父から
「LINE読んだよ、元気になってよかったねぇ!」と電話がくる。
「ありがとう、でも実はさっきから夫の具合がよくないの…」
と知らせる悲しみ。
また心配でションボリしてしまう父の声。
でもきっとすぐよくなるから また連絡するねと伝え電話を切る。
ウエーン




★ロキソプロフェンを飲んで1時間ちょっと経つも37.7℃にまで上がっている。
ドウシテ…

右肩や胸をひどく痛がるが、食欲はあるようでご飯を食べたいという。

左手で食べられるようスプーンを持たせ食べさせる。
・白飯にレトルトの切り干し大根を乗せたもの、(切り干し大根=KYさんの食料支援のひとつ)
・あたためた豆腐
・長いもの味噌汁(昼の残り)

★わたさは昨日スーパーで買ってきて冷蔵しておいたピザを3枚チンして食べた。
あとは冷めた味噌汁の残りを鍋ごとすする。


★再びベッドに寝る夫の背中に薄っぺらい保冷剤(これもKYさんの食料支援の箱に入ってきたやつ)を差し込む。
胸と脇にも保冷剤を差し込む。


★21:30 36.8℃まで熱下がった!
ロキソプロフェン効いてきたね!

★URさんが、発熱相談センターには連絡を入れ、履歴を残しておいた方がいいと勧めてくれたので
20時から1時間置きに電話をかけるも相談センターもパンク状態で電話が繋がらない。
さすが感染者が5000人以上の日は発熱相談も比例して多いのだろう。


★念の為、わたしの布団をリビングに移動して寝床を分ける。
ウェーン


★こないだ低酸素でT病院へ診察にいった時にでも、
あたらしくコロナをもらってきてしまったのか?
はたまた、免疫が下がっているから、ちょっとしたことでぶり返したようになってしまう、
いわば後遺症のようなものなのか?
夫は不思議がるが、どんなに考えたってわたしたちには何もわからないんだから、寝なさい。考えちゃダメ。
おでこのタオルで目までふさぐ。

★22時すぎ 寝息が聞こえる。
だいぶ体が楽になった様子。
ひとまずよかった。


★眠い!!が、発熱相談センターに電話をしたいのでもう少し頑張って起きてることにする。
眠い…

Day 14

8月13日

★昨日は8時前には寝てしまった。
わたしは昼寝ができない代わりに夜寝るのがとても早い

しかし夢見が悪かった。
号泣しながら自分の放った寝言で起きたら現実でも泣いていた。



★朝
夫36.3
わたし 36.3


★夫、起きるなり左の首から肩にかけて痛いと言う。

寝違えたか?

おかえりモネを観ながら朝ごはんにお茶漬けを食べ、
その後に よくマッサージをして痛み止めの貼り薬を貼る。

最初が肝心なので痛み止めにロキソプロフェンといただいたサプリメントも飲んでおこう。


★朝
夫36.2
わたし 36.2

★夫に何を食べたいか訊くと餃子がいいと言う。
餃子なら匂いがわかるかもと。

★自宅療養が明けているわたし、久しぶりのスーパーへの買い物。
買い物中人が近づいてくるとなんとなく息を止めてしまう。
もうわたし、コロナじゃないのに。


★2人で餃子を包む。
大判40個。
このところ食べられる量がやけに減っていたけど、
食べ始めたら止まらず餃子は一つ残らず平らげられた。
餃子is正義!!

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今夜も7時で眠気がすごい。
早く寝よう。



※ブログの紹介文に 2週間の闘病日記と書きましたが、自宅療養期間が延長されたことによりもうちょっとつづきます。

Day 13

8月12日

★晴れてわたしの自宅療養が開けて本日より外に出られる!
(こないだ病院付き添いで出たけど)


買い物にも行ける!
と思ったけど、しとしと雨が降っているし(さっき晴れてと書いたのは気持ち的に。)、
体の倦怠感が強かったためにやめておいた。



夫36.2
わたし 36.3

★米を炊いて
朝は納豆ご飯(Amazonからの米を待つ間に冷蔵庫の納豆は賞味期限が何日か切れていたが別にいいかと食べる)。
久しぶりの米 うまい!
が、わたしはあまり量が食べられなくなっていて
小さな茶碗に半分しか食べられず。


★昼
豚の生姜焼き
白飯にはこれ!!
がしかし わたしはあまり食べられず。
ドウシテ…

★この自宅療養中に夫は
昼寝の習慣がバッチリ身についてしまったらしい。
でも眠ってしまうってことは
まだ本調子ではないからですよ。
たくさん寝たらええよ。


★バイト先よりメールが来ていた。
9月の出勤希望日を15日までに提出してください。

ありがたや。
来月も感染予防を徹底してバイト頑張るぞ!
しかし復活初日にどんな面ぶら下げていったらいいの…
朝礼の時にご挨拶した方がいいかな…
なんて言おう…
昼ごはんは休憩室に入ったら
他の人 ちょっと身構えてしまうんではないかな、
そうだ、昔喫煙所のあった秘密基地みたいなところで食べよう

などと復活してからのことに思いを馳せる。


★仕事で使う物をまとめた荷物をヤマトに託す。
荷物は発症よりだいぶ前に詰めたもので中身の汚染はないだろう。

外側と持ち手の穴は濃いめのハイター水を浸したタオルで
ダンボール箱がしっとりするくらいまでしつこく消毒をした。

ヤマトさんが来ている間はなるべく息を止め
消毒した小銭だけでキッチリの金額を支払ってスムーズに。

ヤマトのお兄さんも、いつもありがとうね。



★夫、わさび風味のおかきを食べても味がわからず。
博多通りもんを食べても甘いがあまり風味がしないという。
コロナの後遺症はもうしばらく続きそうだね。



★夕飯には2人でチャーハンを作る。
わたし やはりあんまり食べられず。
夫も味がわからないと言う。
なんというポンコツ夫婦。


★この数日の台所の片づけは全部夫がやってくれている。
ありがとう。

★今日で たおさんとひろしくんの自宅待機が終わる。
あらためて2人に「ありがとうね」と伝えた。

たおさんは自宅待機の間
塩ビ管を駆使して楽器運搬用の便利グッツを制作していた。

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大作じゃん

ひろしくんは ウォーキング・デッドを見漁っていたらしい。



★夜、部屋とゴミ置き場を2往復してこの12日分の可燃ごみとプラごみを出した。
物置に突っ込んでおいた生ゴミがだいぶ臭ってたんで
やっとこ捨てられてスッキリ!

Day 12

8月11日

★朝
夫36.2℃
わたし 36.2℃

今日はわたしの自宅療養最終日。
リビングに敷きっぱなしだった布団を寝室のベッドに戻し、
2人で片づけ、掃除機、洗い物、洗濯をする。

昨日より体がだいぶ楽になっている。


★市のホームページを読むと、コロナ感染者のゴミの捨て方が載っていて、
プラゴミやペットボトルなどは清掃局員が手作業で分別作業をするので
ウィルス汚染されていると職員が危険なのでリサイクルには回さず、可燃ごみに入れるようにと指示がある。

そんなわけでここ10日分のゴミは丸っと可燃ごみの袋の中に入れた。

缶は基本使わないで欲しいらしい。
口をつけて飲んだりするものも多いものね。
うちでもつい缶ジュースを口をつけて飲んでしまったから、
中性洗剤で中も外もよく洗った。
缶ゴミの日に出す予定。



★仕事仲間のMR子ちゃんに連絡。
15日の仕事を代わってもらったけど、出られるかもしれない。
最初の予定通りわたしが出てもよいかな?

MSさんが 会社の規定によりお休みしてもらう期間があると言ってたから
一度訊いてみてからのがいいかもしれない、と教えてくれたのでMSさんに電話。

「規定により、日程的にギリギリダメですね。申し訳ありませんが15日はお休みしてください」

ショボン。

またMR子ちゃんに「やはり15日お願いします」と託した。

彼女のチビッ子たちも少し前に熱が出たりしていたらしいことを知る。
子供の間で流行している感染症だったらしい。
今はもうよくなったそうだけど。

15日、仕事を代わってもらったことにより
彼女を感染リスクに曝すことになるんだな…と思うと胸がギュッとする。
どうか無事でいてね。
そしてどうぞよろしくお願いします。


★URさんから速達が届く。
マンション下のポストへ取りに行けないため、
自宅のピンポンを押し、住人が在宅していたら玄関のポストに投函するようにと書いてあり、
配達員さんはその通りにしてくれたのですぐ受け取ることができた。

昨日の低酸素数値を受けすぐに、
夫に飲ませてあげてと
炎症を抑えたり、免疫を上げるサプリメントを送ってきてくれた。

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なんと…(涙
夫も「あんれまぁ!」と驚いていた。

結果オーライだったけど、遠慮なくいただきます。
すっかり飲みきるまで続けよう。



★わたし宛に保健所より連絡あり。

体調に悪化などもなく、熱も下がり、
これで自宅療養が開けます。
明日から外に出ていいですよ。ということになった。

もうこれで、保健所からの連絡は終わりです。
と言われ、
わたしがこんなことを言うのもおかしいですが、毎日保健師さんたち ご苦労さまです。ほんとうにありがとうございました、と伝えて電話を終了した。




★夫宛に保健所からの連絡

入院はしなかったんですね。
では、自宅療養は14日まで延長となりましたのでまた14日にご連絡します。


あ?れ?
夫は昨日で自宅療養が終わったつもりでいた。
病院でコロナは治っていると診断もされて。
でも保健所での認識は、血中酸素濃度が低くなった=症状あり
ということで、
自動的に3日間の延長となったわけだ。
症状がなくなってから72時間後に自宅療養は解除されるシステム。
豆鉄砲をくらったハトのよう。

会社にもそのように連絡を入れた。



★夜
夫36.4
わたし 36.3

Day 11

8月10日(火)

★朝
夫36.2℃
わたし 36.2℃

今日は夫の自宅療養が終わる日。このまま順調ならば。


★午前中、URさんからのワクワクお菓子便が届く。
こちらも
ゼリー飲料や
甘いお菓子
ぶどう
おかき
など
なかなか自分では買えないようなものばかりを詰めてくれていて
清太と節子が箱の前でパァッとなっていた。

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ウキウキと「なんだろうこのオシャンなものは?こんなの初めて見た」などと言っていたら、

箱の中にパルスオキシメーターを発見!
「持っていないようだったので貸します」
なんとありがたい…!!

すぐに計測
血中酸素濃度
わたし 97-99%
夫 91-93%

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あれ…
夫がやけに低い…
低すぎないか…

90台前半になってきたら気をつけなければならないとテレビでやっていたのを思い出す。

何度測り直しても どんな体勢でも91-93。
深呼吸をするとようやく一瞬だけ94。

すぐにかかりつけ医に連絡してみたら
また今日もめちゃくそに機嫌の悪い先生が
「それは病院の管轄ではないから保健所に連絡して」と。
はい、わかりました(けど怒らないで)。

しかし体調の変化があった場合は保健所へ、と言われていたのを忘れていた。

保健所へ連絡。
保健師さんも慌てている様子。
「それは低いですね。
一旦 考えます。
折り返し電話をお待ちください」


しばらくして折り返し電話あり。

「今 診てくれる病院を探していて、返事待ちです。
もしかするとそのまま入院ということになるかもしれません。
返事待ちの今のうちに持ち物の準備をしておいてください。まず、下着、洗面具、スリッパ、…」

また一旦電話を切る。

何でもなかった人が あれよあれよのうちに容態が…というニュースが頭をよぎる。
夫は寝かせ、黙々と入院の荷物をまとめる。

URさんからの送り物のお菓子と、おかきと、冷蔵庫にあったフルーツジュースを袋に入れて
バッグの中に突っ込んだ。
入院中に食べたくなったら食べられるように。

また電話が鳴る。

「T病院で診てもらえることになりました。
運転中気を失ったりするとよくないので、
やむを得ません、具合もよくないと思いますが、
人に会わないように外へ出て車の運転は奥さまがお願いします。
すぐに出発してください」

入院バッグを持って外へ。



ここで大事なこと。
昨日訪ねてきたお隣さんに出くわすことだけはマズい。
絶対にあってはならない。
「あら?濃厚接触者で自宅待機中では?」となる。
なんでそんな大荷物で外へ出てるの?と。
そんなの…サイアクだ…サイアクだよ…
嘘が嘘を産んでしまう。
あぁ、小さくても嘘はイヤだな。


マンションにはエレベーターが2機ある。
偶数階用と奇数階用。
夫とわたしは非常階段をそっとそっとワンフロア降りてゆき、
ひとつ下の階の奇数階エレベーターを使って1階まで降りた。

これでエレベーターでご近所さんやお隣さんにバッタリ出くわすということは避けられる。

エレベーターを降りる前にちょっと覗いたけど知人はいない。
人とすれ違うまで息を止める。
コソコソと素早く
でも夫が息切れをしないようにゆっくり駐車場まで歩いた。

久しぶりの外の景色がまぶしく目が痛いほどだった。


病院まで20分。
病院の救急車が停まっている駐車場へ来るように言われていた。

駐車場で待つ間トイレに行きたいという夫。
なんで家で行ってこなかったの。
今や許可なくトイレにも行けない清太なのに。
ガマンして。

看護師さんがパルスオキシメーターと体温計を持ってきて測ってくれた。
「酸素濃度 96%」
「体温37.2℃」
どっちも少し上がってるるるるるー
よかった!よかったの?


駐車場の車の中で待機中 手を握り何度か
「絶対に生きて家に帰る!ね!」
「うん、わかった」
というやり取りをした。

また看護師さんが呼びに来てくれ、診察を受けに夫は車を降りていった。
これが姿を見た最後でした、となる人が、沢山いるんだろうな。
あんな約束をしたけど夫とだって最後かもしれない。
人間てあっけないな。
そしてトイレ行かせてもらえるといいね。

車で待つ間、相当に容態の悪いらしいコロナ患者さんが
2人ほど専用の車から降ろされ運ばれてゆくのを見た。
あんなになるまで 入院すらできなかったなんて…
心細かったことだろう
ご家族も心配しておられるだろう…これが自宅療養の実情か…
ひどいな…
涙が出そうになる。
1日も早い回復を祈ります…


わたしも体がしんどくなってきた。
1時間半ほど待った頃 夫が車に戻ってきた。

「大丈夫だった。レントゲンも血液検査も酸素濃度も。
機械の差やタイミング、測り方に原因もあったのかもしれないって。
コロナはもう治っているって言われた。」

えー!すごい!
よかったー よかったねー!
入院バッグは嬉しくもムダとなった。

夫はまだトイレに行っていなかった。
言い出せなかったらしい。
大人なのに。
途中 どこかに寄ることもできないので家に帰るまでガマンしてもらう。

帰りのエレベーターも人がいないことを確認し奇数階用を使おう。

もしマンションの知りあいがエレベーターホールにいたら、
スマホを耳にあて、会話中のフリをしながら通り過ぎて立ち話を回避!
とイメトレしていたけど運良く誰にも会わなかった。
いや、ひとり女性がエレベーターホールにいる夫を見て素通りしたらしく
軽くショックを受けていたがそれでよかったんや…
女の人は知らん男と同じエレベーターに乗るのはちょっとした恐怖なんやで。

乗ったエレベーターの中では息を吸うだけで、吐く息は止めた。

一番避けたいお隣さんにも出くわすことなく無事家についた。




外に出られることが嬉しいと思うかと思ったがそうでもなかった。
緊張ばかりしていた。
駐車場から家までは脚が動かなすぎてビックリした。
重りでもつけてるみたいだった。
家についてとてもホッとした。



★URさんに一連のことを報告
「要らない物を送って心配をかけちゃったねぇ、ごめんね」
と何度も謝るURさん。

違うの、借りられるものなら初日から保健所から借りて毎日測ってたはずなんだ。

もちろん心配もしたけど
むしろ、転じて 治った、大丈夫とお墨付きをいただけたの、これは本当によかった。
これで夫の自宅療養が終わるのか~!

家に帰ってまた測ってみたら、やはり夫は91-93と低いままだった。(わたし98)
理由がわからないけど、検査でも大丈夫、息苦しさもない、だから大丈夫、そう思っていよう。


★玄関の呼び鈴が鳴る。
郵便配達員さんだった。
「書き留めです」
サインか印鑑が必要だから
扉を開けないわけにいかなくてマスクをして夫が対応。

義父ちゃんからだった。
封を開けたら、じゅ、15万円が入っていた。
お見舞いのつもりで送ってくれたんだ…!

電話をかけると
「2人とも仕事に行けなくて困ってるだろうと思ってね。僕にできることはこういうことしかないんだよ。」
こんなにたくさん…義父ちゃんありがとうね、とても助かります。

ありがたすぎて使うことが出来ない。
今度外に出られるようになったら銀行に入れようということになった。
コロナ禍が過ぎたら、義父ちゃんとの旅行やお出かけや食事で、使わせてもらおう。




Amazonから米とトイレットペーパーが届く!

★米が届いて早速炊こうと思ったけど疲れすぎて動く気になれず。

URさんからのオシャンなゼリー飲料と、KYさんからの愛の大盛りじゃがりこを夕飯にした。
たまには ご飯作らなくたっていいよね

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★夜 夫 36.3℃
わたし 36.3℃

Day 10

8月9日(月)

★去年春ころマンションの掲示板に
「コロナに感染した場合は速やかに管理室に申し出てください」
掲示物が貼られたことがある。

消毒作業とかの話なのかもしれないけど、
病気にかかったことをマンション管理組合に知らせる、
→住人にも知られる、ということに疑問を感じていた。


別の日には、
ご近所のおばあちゃんが
「コロナには気をつけましょうね。
でもこのマンションは皆 優秀よね、
だってコロナ患者が1人も出ていないんだから」
と言っていた。
これだけの世帯数があるし、かかって黙ってる人は多分いると思う…
と思いながら「そうですね」と答えた、という出来事があった。


とにかくわたしは
「ご近所さんには知られたくない」と思っている。



玄関の呼び鈴が鳴った。
Amazonで注文していた米が届いたと思った。
ピンポンに返事をした。
「そこへ置いておいてください」と伝えるつもりでいた。

それはAmazonではなくお隣さんだった。
マンションの何か書類を渡しに来たのだった。

扉を開けないまま玄関の内側から
「すいません、今、出られないんです(しどろもどろ)」

「こないだも来た時お留守だったの。じゃ、また来ます」


うおー。熱上がりそう!
コロナ感染してること、ご近所に知られたくないのに!
どうしよう!どうしよう!
今すっごい不自然だった!


夫とめっちゃ考えて
SMSでお隣さんに
「濃厚接触者となってしまい、ドアを開けることができませんでした」
と伝える。
「しばらく自宅待機で外に出られません。ごめんなさい。」

よし!よし!いいんじゃないか?
妥当な落とし所となったのではないか?
感染したことは伏せて、嘘だけど嘘ではない。

「じゃ、書類はポストに入れときますね。感染してないといいですね」


ちょっと怪しまれてる気もしたが、ひとまずはなんとか凌いだ。(と言っていいのかわからないけど)


ベランダに休みにやってきた馴染みのハト

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今日も一日元気でね

★朝
夫36.2℃
わたし36.2℃
並んだ!


熱が落ちついて 横になっているだけならとても楽。
しかし立ち上がろうとすると ビックリするほど体が動かない。
体感としては37.5℃はあろうかという倦怠感。
夫も同じようだ。



★カボチャを煮たり台所の片付け15分。
2人ともグッタリ疲れた。

夫、尿は普通に出るようになったらしい。よかった。


★夫、座椅子に座ったままスマホで映画を一本観たらしい。
すごいね、そんなに長く座っていられたの。
しかしわたしには記憶がない。2時間眠ってたようだ。


★夜
夫 36.9℃
わたし 36.9℃

微熱がまた出ている。

★米がなくなって3日かな。
米が食べたい。とても。
Amazon早く来て。



★夫の会社からお見舞いの電話あり。
KGさんは検査結果 陰性で自宅待機、保証が出るらしく自適に過ごしているらしい。

KHさんは検査は拒否しているが自宅待機続行中。同じく保証が出る。

OKさん 他社の人らしいので、一番心配していたけど検査結果は陰性で自宅待機続行中だそう。保証も出ているそう。

夫にも、傷病手当が出るらしい。
手続きはすっかり回復してから。

ほんとうによかったね!
心が少し軽くなった。


★何日も前に米と一緒にAmazonで注文済みだけど
トイレットペーパーがまだ届かない。
残り1ロール。
スリル満点。

Day 9

8月8日(日)

★丑三つ時に起きて
手指消毒をした後、
夫がこっそり下のポストまで行ってみた。
保健所からの大事なお手紙とやらは届いていなかった。
早めに、必ず見て と言われたんだけどな。
焦らすじゃん。




★朝
夫 36.7℃
わたし 37.7℃

★少しむせる+右の鼻だけ詰まる+耳の閉塞感+ 腱鞘炎?の痛みぶり返す

体が弱るとちょっとした綻びが裂けて大きな穴になるような感じだろうか。


ロキソプロフェンを飲むと体が燃えるように熱くなる。
そして解熱する。
しかし36.8よりは下がらない。



★毎朝 URさんとKYさんが
調子はいかが?とLINEをくれる。

コロナにかかったことは今のところSNSで公表していない。
わーーーっと言ってしまいたい気もするけど
やっぱり今は言いたくない。
言うとしたら 回復してずっと後になってからだ。
でも、時々誰かに聞いてほしい。
いつものことながら、このお2人には精神的にとても支えられている。
持つべきものは友ですよ。


★夫
昼36.2℃
久しぶりの入浴+髭剃り

夫は36℃台で落ちついて楽そうになったものの、
倦怠感は変わらないのだとか。

鏡をまじまじと見つめる夫が
「もみあげの所…ハゲてるかも。コロナの影響かな…」と心配している。
今更なの。



★KYさんから 食料の救援物資が届く
これを都からの救援物資の参考にしたらいいんではないか?
というほどに 隅々まで気の利いた品々。
フルーチェ いろんな味+牛乳
卵豆腐
冷やしラーメン
蕎麦
あんずボー
キウイ
ジュース
甘酒
じゃがりこ
など。


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もともと食料は潤沢にあったけど自宅療養1週間ともなると
目に見えて少なくなってきていたし、
この救援物資はほんとうに助かった。ありがたかった。
それにとてもウキウキした。
普段自分ではなかなか買ってこないようなものとか、こんなのあったんだ!というチョイスがとても楽しくて。
寝床にホタルを放った時の清太と節子のような笑顔で
2人で箱を開いた。

火垂るの墓みが強い自宅療養。


★義父ちゃんから電話あり
「その後どうなの?
そうか、じゃ、良くなってきてるんだね?
クリコさんも濃厚接触者でまだ外に出られないの?
あ、陽性なの?
ふーん、そうか、じゃあね!」
生存確認の電話だった模様。

★今や形勢逆転の夫とわたし。
夫が台所の片づけをしてくれたり
洗濯機を回したり よく働いてくれる。
でもムリしないで。
ぶり返しちゃうから。



★夫 夜 36.4℃

わたし 昼37.0℃
夜 37.5℃ ロキソプロフェン 服用